日本酒『のまっせ』...自動で注ぎます!会津大発ベンチャー開発
会津大発のベンチャーでソフトウエア開発などを手掛けるシンク(会津若松市)は、コップの底に貼ったICタグを感知し、量などを管理して自動で日本酒を注ぐことのできる装置「のまっせ」を開発した。インターネットを介して提供した量や時間を集計できるのが特長で、顧客の好みを分析したり、将来的に在庫管理に役立てることなどを目指す。
開発のきっかけは、同社の日高光昭ゼネラルマネージャーが参加した利き酒イベント。蔵元の杜氏(とうじ)が日本酒を注ぎながら商品を説明する姿を見たことをきっかけに「自動で酒を注ぐ仕組みがあれば、杜氏は会話に専念できるのではないか」と開発を思い立った。
装置は、コップをコースター部分に置くことでセンサーがICタグを読み取り、一升瓶から日本酒を吸い上げて注ぐ仕組み。注ぐ量などはICタグで管理することができる。竹筒を使った高級感あるデザインにもこだわった。日本酒を提供する居酒屋や宿泊施設などでの利用を想定しているという。
完成した試作品は、同市東山温泉の旅館「くつろぎ宿千代滝」で昨年9月から試験的に利用されている。同社によると、無人で日本酒が提供できるため、市内で開かれているイベントでは新型コロナウイルスの感染予防対策としても使われているという。同社は来年3月末までの製品化を目指す。問い合わせは同社(電話0242・37・0123)へ。
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