販路拡大!オーストラリアに「日本酒」 笹の川酒造7200本輸出
郡山市の笹の川酒造は今月、オーストラリアに日本酒7200本(4合瓶12本入り600ケース)を輸出した。同社は「一度にこれほど大量の輸出は初めて。海外での販路拡大につなげたい」としている。
同社は東日本大震災前から中国や韓国向けに日本酒を輸出していたが、東京電力福島第1原発事故の影響で販路が一度途絶えた。震災後はベトナムや台湾などに向けて徐々に輸出を再開するとともに、ジェトロ福島が2012(平成24)年から実施している「食品輸出商談会」に参加して販路開拓に取り組んでいた。
そうした中、昨年11月に郡山市で開かれた商談会に参加したオーストラリアのバイヤーとの間でウイスキーの輸出が成約。さらに日本酒の輸出を働き掛け、実現にこぎ着けた。
輸出したのは県産米を原料にした純米酒や純米吟醸酒などで、今月10日に同社工場でコンテナへの積み込み作業を行った。約1カ月かけてオーストラリアに到着する予定。
ジェトロ福島の担当者によると、オーストラリアには日本食レストランがあるが、日本酒の認知度はまだ高くはないため、今後の伸びしろが期待できるという。笹の川酒造の山口恭司専務は「昨年の東日本台風や新型コロナウイルスの影響で国内での売り上げが減っている中、海外販路への期待は大きい。海外での日本酒ファンを増やしていければ」と話している。
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