復興日本酒『絆舞』仕込み 坂下・曙酒造、信金協力の「興こし酒」

 
「2020絆舞」の仕込み作業=会津坂下町

 東日本大震災からの復興を願い、全国の信用金庫が協力して醸造する純米大吟醸酒「2020(フレフレ)絆舞(きずなまい)」の仕込み作業が26日、会津坂下町で行われた。復興支援や地域連携を目的にした「興(お)こし酒プロジェクト」の一環。

 今年は全国164地域のコメ5000キロをブレンドし、5000リットルの酒造りに取り組む。曙酒造での仕込みは当初、信金の役職員らが行う予定だったが、新型コロナウイルス感染防止対策のため醸造元で対応した。蒸した酒米の放冷や、大きなタンクの中でもろみの発酵を促すかい入れなどの作業を報道陣に公開した。

 曙酒造の鈴木孝市代表社員は「信金の役職員や愛好者からの熱いエールは蔵に届いている。皆さんの日々の生活を応援できるような酒造りができたらいい」と話した。

 2020絆舞は11月5、6の両日、東京都の羽田イノベーションシティで開かれる「"よい仕事おこし"フェア」で披露する。このほか、昨年の東日本台風(台風19号)などで甚大な被害を受けた千葉県を応援するため、同県産のビワを原料に使用した日本酒ベースのヨーグルトリキュールも作り、紹介する予定。

 曙酒造は10月1日付で、現行の合資会社から株式会社に移行する。鈴木孝市代表社員が代表取締役社長に就く。