日本酒部門で福島県5銘柄『金メダル』 世界最大級ワイン品評会

 

 世界最大級のワイン品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2020」の日本酒部門の審査結果が26日、発表された。福島県の蔵元からは5銘柄が金メダルに輝いた。

 日本酒部門は九つの部門に分かれており、金メダル受賞酒の中から各部門で最も優れた「トロフィー」、その中から日本酒部門の最高賞「チャンピオン・サケ」1銘柄を決める。トロフィーは12月3日、チャンピオン・サケは同7日に発表される。

 本県からは純米酒の部で仁井田本家(郡山市)の「にいだしぜんしゅ 純米原酒」、純米吟醸酒の部で開当男山酒造(南会津町)の「開当男山純米吟醸、豊國酒造(会津坂下町)の「純米吟醸 豊国 原酒」、名倉山酒造(会津若松市)の「名倉山 純米吟醸 善き哉 一回 火入」、大吟醸酒の部で曙酒造(会津坂下町)の「一生青春 別撰 大吟醸」が金メダルを獲得。

 銀メダルに12銘柄、銅メダルに11銘柄、一定の水準を満たした大会推奨酒に22銘柄が選ばれた。

 審査会は新型コロナウイルスの影響で4月から延期となり、10月29日~11月1日に英ロンドンで行われた。

 審査員は、各部門ごとに1401銘柄をブラインドテイスティングで評価した。金メダルは88銘柄だった。

【金メダル受賞蔵元喜びの声】

◆おいしい酒を世界に

 「にいだしぜんしゅ 純米原酒」が純米酒の部金メダルに選ばれた仁井田本家(郡山市)の仁井田穏彦社長

 日本酒の造り手として大変励みになる。ワインと同じように日本酒が世界中で親しまれる酒になるよう、おいしい日本酒を世界に発信したい。

◆世界的権威、受賞は光栄

 初出品で純米吟醸酒の部金メダルの開当男山酒造(南会津町)蔵元の渡部謙一さん

 世界的権威のあるコンクールでの受賞は光栄。良い酒を多くの人に飲んでもらえるように蔵人と酒造りにまい進する。


◆大きな評価、うれしい

 純米吟醸酒の部で金メダルを受けた豊國酒造(会津坂下町)の高久禎也代表社員

 クラ・マスターではスパークリングで大きな評価をいただいていた。今回はコロナ禍の仕込みで出品・審査の時期がずれ込んだが、金メダルを取れたことが何よりうれしい。

◆今後も良い酒造りを

 秋口の季節限定品「純米吟醸善き哉(よきかな)一回火入」で金メダルを受賞した名倉山酒造(会津若松市)の松本和也専務

 コロナ禍でコンテストの中止が相次ぐ中で受賞でき、ありがたい。他のコンテストでも受賞できるよう、良い酒を造りたい。

◆朗報に従業員も喜び

 大吟醸酒の部金メダルの曙酒造(会津坂下町)の鈴木孝市社長

 金メダル受賞は初めてで、朗報に従業員も喜んでいる。県内に明るいニュースを届けることができ、新たな日本酒を造る力にもなる。県内からトロフィーの受賞酒が出ればなおうれしい。