二本松・大七酒造「玉依御前 亀鏡」が返礼品に 和歌山の高野町採用

 
高野町のふるさと納税返礼品に採用された亀鏡

 大七酒造(二本松市)が高野山の聖地「奥之院」に流れる沢水を使って仕込む生酛純米大吟醸雫原酒「玉依御前(たまよりごぜん) 亀鏡(ききょう)」は24日までに、高野山のある和歌山県高野町のふるさと納税の返礼品に採用された。

 同社は、真言宗の開祖空海(弘法大師)に酒を供える役目がある高野山別格本山三宝院が二本松藩丹羽家の菩提(ぼだい)寺という縁で、2015(平成27)年に同山開創1200年記念大法会の記念酒を奉納するなど毎年、奉納酒を醸造している。

 奉納酒と同じ仕込みをするのが「亀鏡」。奥之院の沢水は、大師を気遣って母の玉依御前が届けたという「爪剥酒(つまむきのさけ)」の故事にならい、同院の飛鷹全隆住職がくみ上げ、酒の仕込み水に加えられる。同社のオンラインショップで購入でき、720ミリリットルが1本2万2千円。

 高野町は、町ゆかりの産品を返礼品に採用する。11月下旬の検討委員会で、奥之院の沢水が使われるため、亀鏡を返礼品とした。

 ふるさと納税の専用サイトによると、7万4千円の寄付額で納税者に贈られる。

 太田英晴社長は「高野山との交流から、二本松から遠い高野町の返礼品に大七の酒が採用された。より近く感じられるよう、さらに交流を深めたい」と話した。