男山酒造、20年ぶり「新酒」発売へ 夢の香使用、酒造りを再開

発売される酒を手にする小林さん(右)と猪俣さん
この冬から酒造りを再開させた会津美里町の蔵元男山酒造店の新酒が30日、約20年ぶりに発売される。新酒は味わった人々に和やかさをもたらしたいとの願いを込めて「会津男山純米酒―わ―」と名付けた。
男山酒造店は1865(慶応元)年創業。1998(平成10)年から製造を取りやめていたが、先代のおい小林靖さん(45)が代表社員となり、会津若松市の酒蔵などで腕を磨いた猪俣一徳さん(70)を杜氏(とうじ)に招いて、酒造りを再開させた。
販売される純米酒は、会津産の県オリジナル酒造好適米「夢の香」を使用。香り高く、甘みや酸味などのバランスが整った酒に仕上げた。3月中旬までは搾りたての爽やかさが楽しめる生酒として出荷するという。2月上旬には会津産「福乃香」で醸し出した純米大吟醸も販売する予定。小林さんは「さまざまな人の力で再生できた」と感謝した。
1.8リットル入り2840円(税抜き)、720ミリリットル入り1420円(同)。初出荷分は、会津地方の若手・中堅の酒販売経営者が集まる力水會加盟店舗で販売する。