福島県、全国新酒鑑評会「8連覇」なるか 5月21日・結果発表

 

 酒類総合研究所(広島県)は21日午前10時、2020酒造年度(20年7月~21年6月)の日本酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会の審査結果をホームページで発表する。本県は18酒造年度まで金賞受賞数が史上最多の7年連続日本一。最終審査が中止となった19酒造年度を挟んで、今年は記録更新となる8回連続日本一が懸かる。

 今回は全国から計821点が出品された。4月に予審、今月11、12の両日に最終審査となる決審を行った。新型コロナウイルス感染拡大を受け入賞酒のみを決めた19酒造年度は、本県の入賞酒は33点で、39点の新潟県に次いで長野県と並び全国で2番目に多かった。18酒造年度は金賞酒22点で、全国で最多。

 「良い出来」吉報待つ

 県内の蔵元の技術指導を行っている県ハイテクプラザ会津若松技術支援センターの鈴木賢二副所長(59)は「結構良い出来になっている」と、全国鑑評会の吉報を期待する。

 酒造りでは毎年、原料となるコメの性質が変わるため、それに対応する仕込みが必要になる。20酒造年度は、近年で最もコメが硬く溶けにくかったため、その対応を取ったが、仕込み後半からは逆に溶けやすくなる変化もあったという。

 本県では全国鑑評会の決審に合わせ、出品酒を集めた「高品質清酒研究会」が開かれ、関係者が出来を確認した。酒類総合研究所と同じ保管状態にした出品酒の利き酒を行ったが、鈴木副所長によると、「いい結果だった」という。

 21日の結果発表を控え、関係者は日本一へ期待を込める。