搾った絆舞「豊かな甘み」 坂下・曙酒造、信金役員ら作業体験

 
「絆舞」の搾りたてを試飲する内堀知事(前列中央)ら

 全国の信用金庫が協力して醸造する日本酒「絆舞(きずなまい)」の搾り作業は10日、会津坂下町の曙酒造で行われ、県内外の信金役員らが酒造りを体験した。

 酒造りは、東日本大震災などからの復興支援や地域連携を目的とした「興(お)こし酒プロジェクト」と題した取り組み。本県の会津、ひまわり、福島の3信金をはじめ全国11信金の役員や内堀雅雄知事、古川庄平町長らが参加した。仕上げ作業で水の代わりに酒で仕込む貴醸酒「極酔(ごくすい)」の搾り作業に臨み、袋に詰めたもろみを槽(ふね)と呼ばれる容器に積み重ねていくと、重みで酒が搾り出され、全員で試飲した。

 鈴木孝市曙酒造社長は「厳しい環境下での醸造だったが、透明感があり、豊かな甘さが残る素晴らしい酒」と話した。内堀知事は「このおいしさなら全国の人たちに笑顔になっていただける、と自信を持つことができた」と述べた。

 絆舞は全国211地域から集まったコメをブレンド。極酔のほか、純米大吟醸酒の「佳酔(かすい)」「爽酔(そうすい)」を造る。11月5日から随時販売予定。