地震被害の酒蔵「金水晶」応援 相馬、浜の駅松川浦がキャンペーン

 
金水晶の商品を集めた特別コーナーの前で「お酒を買って、応援してほしい」と呼びかける常世田さん

 相馬市尾浜の浜の駅松川浦は、3月の地震で被害を受けた福島市の蔵元「金水晶酒造店」を応援する特別キャンペーンを始めた。常世田隆店長(62)は「金水晶は浜の駅の開業時から取り扱っている銘柄。地震でつらい思いをしているはず。少しでも役に立てば」と話している。

 常世田店長は福島民友新聞を読み、金水晶酒造店で複数の設備が損傷し、酒造りの先行きが見通せない状況になっていることを知った。地震では浜の駅も壁に亀裂が走るなど被害を受けており、同じく苦しんでいる酒蔵を支援したいとキャンペーンを企画した。

 金水晶の仕入れを増やして特別コーナーを設置。来場者に関心を持ってもらおうと、金水晶の被害状況を伝える新聞記事も添えた。

 金水晶は全国新酒鑑評会の金賞受賞蔵で、過去10回で9回獲得するなど、本県の受賞銘柄数「日本一」に貢献している。常世田店長は「次の仕込みができなくなると、来年の鑑評会で金賞が一つ減ってしまう。そうなると本県の連覇も厳しくなってしまう」と憂う。「金水晶を取り扱っているのは浜の駅だけではない。見かけた方はぜひ買って味わい、応援してほしい」と呼びかけている。