「楢葉の風」新酒完成 町産コメの日本酒、風評払拭の思い込める

 
風評払拭を目指す目玉商品の完成を祝う関係者

 楢葉町産のコメで仕込んだ日本酒「楢葉の風」の新酒発表会が21日、町サイクリングターミナルで開かれた。関係者が風評被害の払拭を目指す目玉商品の完成を祝った。

 楢葉の風は、町振興公社などでつくる「楢葉の酒づくりプロジェクト委員会」が企画し、今年で5年目。木戸川の水で育てた町産米「夢の香」を使い、姉妹都市の会津美里町の白井酒造店が純米大吟醸酒や特別純米酒など5種類を醸造した。

 このうち特別純米酒とうすにごり生酒は、東日本大震災から10年の節目に復興支援の一環として、昨年宇宙に打ち上げられた酒用酵母「うつくしま夢酵母」を使って醸造した。

 容量は1・8リットルと720ミリリットル、300ミリリットルの3種類あり、出荷本数は計約4千900本。純米大吟醸酒は華やかな香りで膨らみがあり、特別純米酒は辛口ですっきりとした味わいに仕上がったという。プロジェクト開始5周年を記念し、今年の秋にも新酒を生産する予定。

 発表会で同委員会の猪狩守会長が「楢葉の風を日本中に広げ、復興を後押ししたい」とあいさつ。松本幸英町長は「多くの人に飲んでもらい、町の復興を進めていきたい」と話した。

 販売は21日から始まり、町内では、同ターミナルや道の駅ならは、ブイチェーンネモトなどで購入できる。富岡町のJR富岡駅の売店や福島市のコラッセふくしま、東京都の日本橋ふくしま館ミデッテなどでも販売する。

 価格は1・8リットル入りの場合、純米大吟醸酒が4180円(税込み)、特別純米酒が3080円(同)、純米大吟醸酒の原酒が4620円(同)。問い合わせは町振興公社(電話0240・23・5080)へ。