3年目「帰忘郷」新酒お披露目 大熊の復興示す

 
思いがこもった新酒の完成を祝う関係者

 大熊町産の酒米を使った純米吟醸酒「帰忘郷(きぼうきょう)」の新酒発表会は25日、同町の「linkる大熊(リンクる大熊)」で開かれ、関係者が杯を酌み交わし出来栄えを確認した。3月11日から、大熊町内の店舗などで販売を始める。

 帰忘郷は、おおくままちづくり公社が、農業者と会津若松市の高橋庄作酒造店と連携し、大熊産酒米「五百万石」を使って醸した日本酒。商品名には、古里や絆を忘れないという思いが込められており、今回で3年目の酒造りとなった。発表会では、同酒造店の高橋亘社長が「香りや味わいがどんどん豊かになっている」と、復興とともに成長する酒であることを紹介した。

 また、酒造りのプロジェクトに関わってきたシンガー・ソングライターで利き酒師の氏家エイミーさんは「シャープな切れ上がりを追いかけるようにうまみが花開く」と、味わいを表現した。発表会には大熊の現在を知るツアーの参加者も招かれ、大熊町内の飲食店の料理とともに日本酒を味わった。

 帰忘郷は720ミリリットル入り2420円。問い合わせはおおくままちづくり公社(電話0240・23・7101)へ。