浪江「磐城壽」の新酒発表 スタイル2種、先行予約を開始

 
予約を受け付けている磐城壽の「浪」と「江」をPRする鈴木社長(左)と鈴木特別顧問

 浪江町の鈴木酒造店は19日、浪江産の酒造好適米「福乃香」で造った「磐城壽(ことぶき)」の新酒を発表した。東日本大震災前にあった請戸地区の蔵の酵母を使って醸したクラシカルスタイル「浪」と、県推奨の醸造法を取り入れたモダンスタイル「江」の2種類で、先行予約を開始した。実際の販売は今月末になる見通し。

 「浪」は、震災の津波で流失してしまった蔵で造った酒の再現を目指した。懐かしさを感じられる味わいで、浪江の普段食といえる地魚の煮付けやホッキの天ぷらに合うようにした。

 「江」は、浪江の新たな産品であるタマネギやトラフグなどとマッチする、香り高く品のある味わいに仕上げた。

 鈴木大介社長が同日、道の駅なみえの2周年イベントの席上で発表した。同席した県酒造組合の鈴木賢二特別顧問はモダンスタイルを試飲し「鈴木酒造の個性が出ている」と太鼓判を押した。町内の福島舞台ファームが栽培した「福乃香」を使用している。

 「浪」と「江」はともに720ミリリットル入りで1980円。箱入りの2本セットは「浪」が4000円、「江」が3960円。問い合わせはSakeKuraゆい(電話0240・25・8804)へ。