海産物の味が引き立つ「港町しょうゆ」 各社厳選の7種類販売へ
福島、宮城両県の港町でしょうゆを製造する醸造蔵7社と宮城学院女子大(仙台市)は、海産物に合わせたしょうゆの使い分けを提案する新たな取り組みに乗り出した。マグロやイカ、ヒラメなどに合ったしょうゆを選び、共通ボトルに入れて売り出す。東日本大震災からの港町復興を願い、3月11日から販売を始める。
福島県からは山形屋商店(相馬市)、山田屋醸造(いわき市)が参加した。取り組みは、地域特性を生かした販売戦略を練る「港町のしょうゆ屋」プロジェクトとして、同大現代ビジネス学部の石原慎士教授の呼びかけで動き出した。
プロジェクトの代表を務める山形屋商店の代表社員、渡辺和夫さん(53)によると、港町の醸造蔵のしょうゆは地元で水揚げされる海産物との相性が抜群。さらに風味などが合うしょうゆを使うことで、海産物の味がより引き立つという。
販売するのは、各社から厳選された7種類のしょうゆで、山形屋商店は適度に脂がのったヒラメのうまさを引き出す「ヤマブンうすくちしょうゆ」をボトルに詰め込んだ。山田屋醸造は、常磐もののメヒカリを引き立たせる「濃厚だししょうゆ」を選んだ。
渡辺さんは「地域の魚食文化を支えるしょうゆの存在を再確認していただければありがたい」と話している。
ボトルは、150ミリリットル入りの角瓶で、学生らが考案した統一感のあるラベルが貼られる。1本700円程度で販売予定。各社の店頭のほか、相馬市の浜の駅松川浦などで取り扱う。
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