「日本酒にはラーメンスープ」 福島学院大生が新提案

 
新しい日本酒の飲み方を提案した(右から)大塚さん、木村教授、荻野さん、渡辺さん

 福島学院大の学生らが23日、喜多方市のほまれ酒造で開かれた「春の酒蔵祭り」で、日本酒とラーメンのスープを交互に飲む「日本酒のラーメンスープ割り」を販売し、好評を博した。

 同社から新しい日本酒の飲み方の開発を依頼され、情報ビジネス学科2年の大塚千晴さん(19)、荻野愛生(まお)さん(同)、渡辺愛唯(めい)さん(同)の3人と、同学科長で地域連携センター長の木村信綱教授が取り組んだ。

 日本酒とラーメンスープを交互に飲む飲み方は、日本酒とおでんのだし汁を割った出汁(だし)割りからヒントを得た。日本酒には味覚の五要素(うま味、甘味、酸味、苦味、塩味)のうち、塩味を除く四つの基本味が入っており、ラーメンスープの塩味が加わることで、よりおいしく飲めると考えた。

 学生らは1カ月半かけ、同社の純米酒や吟醸酒などさまざまな日本酒と、同市の五十嵐製麺から提供を受けた4種類のスープを使って最良の組み合わせを探った。

 学生3人は未成年のため、テイスティングには木村教授や卒業生らが協力。その結果、日本酒は本醸造旨辛口、スープはしょうゆ味に決まった。

 祭りでは多くの人がブースの前に列を作った。大塚さんは「こんなに多くの人に受け入れられるとは思わなかった」と予想を超える売れ行きに驚き、「新しい日本酒の飲み方が地域振興につながればうれしい」と話した。