郡山初のクラフトビール工場誕生 飲食店も併設...造りたて飲める

 
「地元に愛されるビールを造りたい」と話す佐藤さん(左)と安藤さん

 門前町としての雰囲気を色濃く残す郡山市中心市街地の堂前町に、飲食店を併設したクラフトビール工場が誕生した。工場を運営し、ビール造りを担う合同会社「ピロノ」代表社員の佐藤孝洋さん(34)は「100年後もこの場所でビール造りが行われているような、地元の人に愛されるビールを造りたい」と思いを語る。同社によると、クラフトビール工場の開設は同市では初めて。

 馬頭観世音(ばとうかんぜおん)の祭礼「七日堂まいり」で有名な如宝寺からほど近い場所にある石造りの蔵に、ビールの仕込みや発酵に使用するタンク計5基が並ぶ。ビール製造の準備は始まっており、6月上旬にオープンを予定する併設の飲食店では造りたてのクラフトビールや地元産野菜などを使った料理を提供していくつもりだ。

 「自分のなりわいを通じて、結果的に街の活性化やにぎわい創出につながってほしいという思いがあった」と佐藤さん。鏡石町出身の佐藤さんは郡山市の専門学校を卒業後、市内の番組制作会社などに勤めていたがクラフトビールの魅力に引かれ、転職して長野県の醸造所で修業を積んだ。

 4年半にわたりビール造りの経験を積み、地元に戻って自分の工場を造りたいと考えた時にたどり着いたのが堂前町だった。「昔の繁華街の面影を残しつつ、新しい店の出店も進んでいる。『歴史』と『今』が共存する街の雰囲気が気に入り立地を決めた」と佐藤さん。県内でも珍しい、まちなかのクラフトビール工場が誕生することとなった。

 工場では派手すぎず日常的に飲めるビールに加え、大麦やホップなどの配合を工夫した、季節に合わせたビールも製造していく。製造量は年間で計約3万~4万リットル。当面はビールたるで製造して県内や都内の飲食店に提供するが、将来的には缶での製造も見据えている。大麦などの原料も、ゆくゆくは地元産のものを使用していく考えだ。

 飲食店も併設

 飲食店は、共通の友人を通じて知り合った白河市出身の安藤僚(つかさ)さん(31)が担当する。都内のクラフトビール専門店などで料理人を務めていた安藤さんは「日常の生活サイクルに組み込まれるような店を目指す。年齢を問わず間口の広い店にしていきたい」と話す。

 飲食店は月曜定休。問い合わせはピロノ(電話024・973・6612)へ。

ピロノ