郡山市出身の作曲家で昨年7月に94歳で死去した湯浅譲二さんの追悼コンサートが12日、東京・新宿の東京オペラシティリサイタルホールで開かれる。午後7時開演。現代音楽の演奏家や作曲家でつくる室内合奏団「アンサンブル・コンテンポラリーα」の主催。
湯浅さんは洋の東西を超えた幅広い音楽性と、テープやコンピューターなどを用いた独自の作曲法で知られる。戦後の前衛芸術をリードした「実験工房」で作曲家武満徹さんらと活動。国内外で多くの委嘱を受け、2014年に文化功労者に選ばれた。
コンサートは湯浅さんの教え子で、同団副代表の作曲家伊藤弘之さんが発案、監修を務める。プログラムは1950年代から半世紀にわたる作品群のうち、武満さんとの交流から生まれた「ソリチュード・イン・メモリアムT.T.」「内触覚的宇宙」など7曲を厳選した。
「各時期の重要作を取り上げた。湯浅先生が何を私たちに残してくれたのかを振り返ることができる」と伊藤さん。「生演奏による深い感動を味わってほしい。湯浅先生の音楽が未来に羽ばたく歴史的なコンサートになるはず」と力を込める。
チケットは全席自由で前売り一般4000円、学生2000円(当日は各500円増し)。チケットぴあや東京オペラシティチケットセンター(電話03・5353・9999、月曜定休)で取り扱っている。
