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【2008.01.15】
願成寺の仏像群(喜多方市)//信仰集める「会津大仏」//
諦譽俊良さん
諦譽俊良さん
向き合いお念仏を
 「会津大仏」は会津デスティネーションキャンペーンの「仏都会津」特集で紹介されるなどして、最近では県内外から多くの人が願成寺を訪れる。
 「大仏殿は、いつでも拝めるように毎日開けている。見るだけでなく阿弥陀様と向き合ってお念仏をしてほしい」と64世住職の諦譽俊良さん(73)。復活させた練供養には最近、親子や夫婦での参加が増えており「境内を歩き終えると、みな晴れやかな表情になる。気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。
願成寺の仏像群 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

右に観音菩薩、左に勢至菩薩を従え中央に鎮座する木造阿弥陀如来は通称「会津大仏」と呼ばれ、信仰を集めている

磐越道・会津若松ICから車で約40分。JR喜多方駅からバスで約15分

 表門、山門を通り、本堂脇の太鼓橋をくぐって石畳の道を進むと大仏殿が現れ、中に入ると国指定重要文化財「木造阿弥陀(あみだ)如来・両脇侍坐像」が参詣者を迎える。中央に像高約2.4メートルの木造阿弥陀如来、右に観音菩薩(ぼさつ)、左に勢至菩薩が鎮座する。阿弥陀如来は県内でも有数の巨大仏像で「会津大仏」と呼ばれ、親しまれている。
 会津大仏は鎌倉時代の作といわれ、1668(寛文8)年に現在の願成寺に移されたとされる。寄せ木造りで、阿弥陀如来の大きな光背にある無数の千体仏は、祖先と現世に生きる自分、やがて生まれてくる子孫が「お念仏」の中で共に生きる姿を表している。一部なくなっている千体仏は、戦時中に出征兵士が無事に帰れるようにと願って千体仏を預かり、そのまま戻らなかった名残という。
 願成寺には、会津大仏のほかにも本堂の三十三観音や二十五菩薩、千仏堂の十三仏など多くの仏像がある。鎌倉時代から室町時代にかけて作られた県指定重要文化財の木造行道面六面も残る。10月の「御十夜会」と大みそかに行う練供養(念仏行道)は、六面以外に復元した行道面を1人がかぶり、もう1人が支えて境内を歩く伝統行事。
 願成寺は「叶山(かのうさん)三宝院願成寺」といい、1227(嘉禄3)年に浄土宗の開祖法然上人の高弟の隆寛律師が開山、弟子の実成房上人が開基したとされ、約780年の歴史を持つ。
 

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