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【2008.01.19】
霞ヶ城と二本松の菊人形(二本松市)//親しまれる国史跡城郭//
大友秀夫さん
大友秀夫さん
シンボル的な存在
  春の桜、秋の紅葉と二本松の菊人形だけでなく、県立の城郭公園になっている霞ケ城公園には、四季を通じて城を楽しもうと年間約51万人の行楽客が訪れる。
 桜と菊人形の季節に公園内に設置される観光案内所では、二本松観光ボランティアガイド15人が行楽客を出迎える。顧問の大友秀夫さん(77)は「霞ケ城も菊人形も、私たち二本松市民にとっては欠かせないシンボル的な存在。微力だが、多くの人に魅力を伝えながら、後世に残したい」と話す。
霞ヶ城と二本松の菊人形 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

日本最大規模の菊人形の会場となる霞ヶ城。二本松城跡で、国指定史跡 ■東北道二本松ICから車で約5分。JR二本松駅から北に徒歩で約20分

  「お城山(しろやま)」と称され、二本松市民から親しまれる霞ケ城。昨年7月には、中世城館から近世城郭への変化が分かる東北を代表する城郭として、大手門跡とともに国史跡に指定され、新たな誇りも加わった。
 正式には「二本松城」と言う。室町時代に、奥州探題の畠山氏が白旗ケ峯と呼ばれた山頂に築城したのが始まり。伊達、蒲生、上杉、加藤各氏の支配で城郭整備が進み、丹羽氏入城により石垣などの修築が行われ、二本松藩の居城として明治維新に至った。
 1982(昭和57)年、戊辰戦争で焼失した「箕輪門」や「二階櫓(やぐら)」などが再建され、霞ケ城のシンボルとなっている。また、箕輪門の東側道路沿いには国指定史跡の「戒石銘」もある。
 霞ケ城の通り名は、咲き誇る桜で全山がかすみに包まれたようだったという言い伝えによるとも言われる。現在では、春には1700本余りの桜が咲き競い、通り名通りの光景を見せる。一方、秋は燃え立つ紅葉のほか、日本最大の菊の祭典「二本松の菊人形」が開かれ、県内外の行楽客でにぎわいを見せる。
 菊人形は55年にスタート。昭和初期から町内に飾られていた菊人形を趣向を変えて霞ケ城で開催した。昨年は、大河ドラマ「風林火山」をメーンテーマに行われ、世界最大規模の菊花千輪咲きや三色千輪咲きなど人形約80体、菊花約3万株が飾られた。今年は54回目を迎える。
 

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