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【2008.02.05】
白河だるま(白河市)//福々しい縁起物で人気//
内野豊大さん
内野豊大さん
全国と比べ面白い
  「白河だるまを後世に伝えていきたい」と毎年、白河だるま市が開かれる2月11日の前後に、白河市学芸員の内野豊大さん(32)は、白河市歴史民俗資料館でだるまに関する展覧会を企画している。
 白河だるまは、丸みがある形などから関東圏のだるまの影響を受けているという。「もともと、白河地方は東北と関東の接点。市の遺跡からも関東系の土器が出土している。展覧会で全国のだるまと比べてみると面白い」と話す。
白河だるま 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

縁起物として知られる白河だるま。白河だるま市には例年、約15万人が訪れる 佐川だるま製造所と渡辺だるま店はJR東北線白河駅から東に徒歩10分

  まゆは鶴、ひげは亀、耳ひげは松と梅、あごひげは竹を表す。白河藩主松平定信が絵師の谷文晁(たにぶんちょう)に図柄を考案させたとされており、全国に知られる縁起物。幸運を招く福々しい「鶴亀松竹梅だるま」として人気を集めている。
 白河だるま作りは、白河市横町の通りを挟んで向かい合う佐川だるま製造所と渡辺だるま店が大切に守り伝えている。大きさは約8センチから約80センチまで。そのほかにも、企業などからの特注を受けて、珍しい創作だるまも作っている。
 福島だるまや三春だるまに比べ、丸みがあるのが特徴。製作工程は紙張り、乾燥、型ぬき、目張り、下塗り、顔塗り、絵づけの順で行われる。
 建国記念の日の2月11日には毎年、伝統の白河だるま市が開かれる。市は、もともと「市神祭(いちがみさい)」という。年の初めの市として、墓に供える花などの縁起物を売っていたのが始まりとされている。時代を経るにつれ、だるまを売るのがメーンになり、現在のだるま市に名称を変えるようになった。
 同市天神町から本町までの約2キロの通りに、だるまや縁起物などを売る700軒近い出店が軒を連ねる。例年、県内外から15万人を超える観光客が訪れ、「幸多かれ」とだるまや縁起物を買い求める。白河だるまは、他県のだるま市にも出品されている。
 同市の関係施設には、だるまを研究する学生が、県内外から足を運ぶという。
 

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