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【2008.2.9】
一の戸橋梁(喜多方市)//100年の歴史支える鉄橋//
清野由美子さん
清野由美子さん
◆新しい魅力創出へ
 2007(平成19)年10月からは、橋梁(きょうりょう)を期間限定でライトアップする事業が始まり、新しい魅力創出に一役買っている。
 同事業の考案者の1人の山都町商工会女性部長清野由美子さん(65)は「ライトアップをきっかけに、山都そばなど山都地区の魅力を多くの人に知ってもらいたい。2010年の一の戸橋梁完成100周年に向けて、喜多方市やJRと協力して、盛り上げのためのイベントを考えたい」と意気込む。
一の戸橋梁 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

石積みの橋脚と珍しい構造の橋げたが、撮影スポットとして人気を集める一の戸橋梁 ■磐越道・会津坂下ICから車で約20分。JR山都駅から東に徒歩15分。

 JR磐越西線・喜多方−山都駅間の一ノ戸川に架かり、長さ約445メートル、高さ約17メートルの県内有数の大型鉄橋。近年は橋梁(きょうりょう)を通過する列車やSLを撮影しようと多くの写真愛好家が訪れる所として注目を集める。
 明治時代の磐越西線建設で、喜多方駅から西側は山間部のため工事は困難を極めたが、背景には土地の寄付や工事の協力など地元住民の支援があった。橋梁の橋脚建設は花こう岩を積み重ねていく工法で、旧山都町宮古地区や旧高郷村などから原石をトロッコを使って運び、積み上げてつくったという。
 橋梁は1910(明治43)年に完成、建設当時は東洋一の規模の鉄橋として広く知られた。以来100年近くの間、昔の姿をそのまま今に残している。
 橋げたは、欧米人によって設計、輸入された「ピン結合型トラス」と呼ばれる鉄材を格子状に組み合わせ、各部をピンで連結する珍しい構造が取り入れられた。磐越西線には、同じ構造の橋げたが今でも数カ所残っている。
 現在、一の戸橋梁周辺は北側の和尚山に公園ができるなど景観スポットとして整備されつつある。新潟−会津若松駅間でSLが運行するようになってからは、週末ごとに多くの人が集まるようになった。
 橋梁を通過する列車の音は県の「うつくしま音の30景」に選ばれ、その音と一ノ戸川のせせらぎを聞くために訪れる人も少なくない。
 

福島民友新聞社
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