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【2008.2.28】
岩角山(いわづのさん))(本宮市)//巨石に刻まれた像808体//
佐藤俊順住職
佐藤俊順住職
人づくりに活用を
  岩角山は1972(昭和47)年に天台宗総本山比叡山延暦寺より「一隅を照らす運動」の福島教区研修道場として第1号の指定を受け、数多くの学生や会社員、信徒らの心と体の精神修養の鍛錬道場として利用されてきた。
 住職の佐藤俊順さん(63)は「今後も人づくり、心の教育の場として有効に活用してほしい」と話す。
 また「信仰、観光の地として市民が誇れるような名所になるよう努力したい」と力を込める。
岩角山 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

全山が県指定の名勝天然記念物に指定されている岩角山 東北道本宮ICから北東へ車で約15分、JR本宮駅から車で約10分

  本宮市和田の北部と二本松市との境に位置し、標高337メートル。851(仁寿元)年に天台宗第四祖慈覚大師が天台宗総本山比叡山延暦寺の直末寺として開いた霊場で、正式には和田山常光院岩角寺という。通称の「岩角山」で親しまれ、県内外から大勢の参拝者が訪れる。
 全山が花こう岩の巨石・奇石で形成され、年を重ねた杉に覆われている幽谷の地として知られる。山中には毘沙門堂や那智観音堂、奥の院阿弥陀堂など数多くの寺宝が点在。山の所々に露出する花こう岩の巨石には、西国霊場33カ所の観世音像や菩薩、天王、天神など808体の姿が刻まれている。山頂からは、南は那須連峰や安達太良山、北に吾妻の山々が見渡せる。
 1955(昭和30)年に毘沙門天王とその脇侍、善尼師童子と吉祥天女が県重要文化財、全山が県指定の名勝天然記念物に指定された。毘沙門天王は慈覚大師の作で、12年に1度の「寅(とら)年」にしか開帳されない秘仏。次回は2010(平成22)年5月に一般公開される予定。
 毎年1月3日に行われる「大梵天(ぼんてん)祭」では、一年間の家内安全、無病息災の御利益があるといわれる縁起物の梵天の1片を大勢の参拝者が奪い合う大梵天争奪戦が繰り広げられ、熱気に包まれる。また、5月は春祭り「那智観音祭」、7月は厄よけの火祭り「金華水不動尊採灯大護摩供大祭」などの年中行事が営まれ、多くの参拝者が詰め掛ける。
 

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