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【2008.03.08】
猪苗代湖(猪苗代町、郡山市、会津若松市)//県民にさまざまな恩恵//
鬼多見賢さん
◆浜辺を砂浜に戻す
  猪苗代湖の清掃や天然記念物の保護、水質調査などを行っている「猪苗代湖の自然を守る会」代表の鬼多見賢さん(61)は、水質汚濁の原因の一つと考えられる湖畔のヨシ群の刈り取りなどを積極的に行っていけば、5年から10年ほどで、きれいだったころの水質に戻ると予想している。
 鬼多見さんは「浜辺を昔のように、砂浜に戻すことを目指したい。地元だけでなく、県全体の宝として猪苗代湖の貴重な自然を保護していく意識が大切」と訴える。
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県民の生活にさまざまな恩恵を与えている猪苗代湖 志田浜までは磐越道猪苗代・磐梯高原ICから国道49号を東へ車で約10分

  猪苗代町と郡山市、会津若松市にまたがり、本県のほぼ中央に位置する。湖の面積は103.3平方キロメートル、湖周は55.3キロで、国内では4番目の大きさを誇る。湖面の標高は514メートルで、日本有数の高地にある湖。
 国の天然記念物に指定されているミズスギゴケ群落や、ハクチョウの飛来地などとして知られ、貴重な生態系が維持されている。また、湖水浴やキャンプ、ボートなどレジャーの人気スポットとしてもにぎわいを見せる。さらに、水力発電や農業用水、水道の水源にも利用されており、県内外の住民にさまざまな恩恵を与えている。
 猪苗代湖の特徴は、透明度の高い澄んだ美しい水質にある。これは、湖に流れ込む長瀬川が鉄分とアルミニウム分を多く含む酸性水で、そのほかの河川などから流入するリン分や有機物質などの汚濁成分を微粒子状にして湖底に沈殿させる水質浄化機能を有しているため。
 しかし、近年は湖水の中性化が進んで自然の浄化機能が低下してきており、湖全体の水環境の悪化が懸念されている。環境省の水質測定結果では、2005(平成17)年度まで4年連続で水質日本一を誇っていたが、06年度は大腸菌群数が環境基準値の2.2倍となったため順位がつかず、ランク外となる結果に陥った。
 これを受け、官民一体となった水質浄化への取り組みが始まっており、今後の成果が期待される。
 

福島民友新聞社
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