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【2008.03.13】
花見山(福島市)//四季の花彩る「桃源郷」//
阿部一郎さん
人に愛される花を
  花見山公園は、2代目公園主阿部一郎さん(88)の父親で花木生産農家の伊勢次郎さんが自宅前にあった雑木林を買い取り、開墾した花畑。「花を見せてほしい」と訪れる人が増え、1959(昭和34)年4月、一般に開放した。
 「花を愛(め)でる喜びを多くの人と分かち合いたい」との気持ちを受け継いだ一郎さん。「花には人の心を和ませ、癒やす力がある。多くの人に愛される美しい花を育てたい。山づくりは私の生きがい」と話す。
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春には色とりどりの花が咲き、絶景が広がる花見山 JR福島駅東口バスターミナルから渡利循環で花見山入り口下車、徒歩約25分

  花木農家の阿部一郎さんが観光客に開放している約5ヘクタールの花見山公園と十数軒の生産者が営む花畑の里山からなる。花畑では、生産者が生け花など出荷用の花木を丹精して育てており、その様子が里山に彩りを添え、四季折々の風景をつくり出している。
 日本を代表する写真家の故秋山庄太郎氏が昭和50年代に毎年、撮影に訪れ「福島には桃源郷がある」と紹介したことをきっかけに、春のシーズン期には国内外から約20万人の観光客が訪れる県内有数の観光地となった。
 最も代表的な季節の春は、サクラやレンギョウ、モクレンが次々に花を咲かせ、百花繚乱(りょうらん)の華やかさに満ちる。夏はツツジやショウブ、シャクヤク、秋はカエデが園内を飾り、春とは趣の異なる静かなたたずまいを見せる。
 福島市の中心部から四`の南東部に広がる花見山公園。山頂に立つと、季節の花々だけでなく、福島を縁取る吾妻連峰と市街地を眼下に望むことができる。
 来訪者に里山散策を楽しんでもらうため、地元町内会や福島市観光物産協会で構成する団体がシーズン中に特設駐車場と同公園の間を結ぶシャトルバスを運行、混雑の改善を図っている。
 さらに、公園内に3つの見学ルートを設け、一定の方向に人が流れる仕組みをつくり、観光客の安全確保と植物を守る取り組みを始めた。花を愛する市民の協力が、花見山の景観を陰から支えている。
 

福島民友新聞社
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