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【2008.03.18】
野口英世の生家(猪苗代町)//県登録博物館の第1号//
八子弥寿男さん
◆博士の実践後世に
  2004年に発行された新千円札に肖像画が使用されたほか、政府が「野口英世アフリカ賞」を創設するなど、英世は今なお国民的人気を博している。野口英世記念館長の八子弥寿男さんは「貧しさに負けず立身出世を果たしたことに加え、博士に人間的な魅力があったからだろう」とその理由を分析する。
 記念館には、年間を通じて多くの来場者が訪れる。八子さんは「博士が実践した努力と忍耐の尊さを後世に伝えるのが記念館の使命」と話す。
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古くからの農家のたたずまいを残す野口英世の生家 磐越道の猪苗代・磐梯高原ICから国道115号、同49号を西に車で約5分

  世界的な医学者として知られる野口英世(1876−1928年)が生まれた家は、当時の代表的な農家のたたずまいを今に伝える。建築されたのは、野口家2代目清太郎の代の1823(文政6)年という。かやぶき屋根の木造家屋には、英世が1歳半の時に左手にやけどを負ったいろりや、上京する時に柱に刻んだ「志を得ざれば再び此地を踏まず」との決意文などが当時のままに保存されている。
 英世が米国にいた大正初期には、家屋の傷みが激しく倒壊寸前となったため、作業小屋として使われていたが、英世の死後に細部の補修が行われ、ゆかりの人たちによって設立された「野口英世博士記念会」が管理・保存するようになった。財団法人化された記念会は1939(昭和14)年に野口英世記念館を開館、54年には県登録博物館の第1号となった。
 記念館の敷地には、生家のほか遺髪が埋められた誕生地碑や、英世自筆の格言が刻まれた「忍耐の碑」、母シカの信仰を伝える観音堂などが建てられている。また展示室には、ロックフェラー医学研究所やメリー夫人、多くの関係者から寄贈された遺品や関係資料が並ぶ。研究に使われた顕微鏡や愛用の服などのほか、英世が描いた絵や書なども展示されており、その多才ぶりも紹介している。
 「はやくきてくたされ」との文章で知られるシカ自筆の手紙は、来館者たちに母と子のきずなの強さを語りかけている。
 

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