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【2008.03.21】
開成館(郡山市)//開拓期の雰囲気伝える//
滝田勝治さん
企画展見てほしい
  郡山市教委文化課が開成館を管轄、館長の滝田勝治さん(64)ら職員が管理・運営を担当している。敷地内にはほかに、安積開拓官舎(旧立岩一郎邸)、安積開拓入植者(旧小山家)、安積開拓入植者(旧坪内家)も配置され、2000(平成12)年からは講習を受けた案内ボランティアが活動している。
 滝田さんは「開拓をテーマにした企画展も毎年開催。館内では郡山市の歴史を詳しく紹介しているので、多くの方に見ていただきたい」と話す。
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安積開拓を象徴する明治の擬洋風木造3階建ての建造物。県指定重要文化財。現在は資料館。 ■JR郡山駅前から西に車で約15分。東北道郡山インターから車で約20分

  堂々としたたたずまいで、安積開拓時代の雰囲気を今に伝える。現在は、開拓に関する資料館として親しまれ、郡山市内外から毎年約1万人が訪れている。
 役所の役割の区会所として、近隣町村戸長の協議を経て1874(明治7)年、旧桑野村に建てられた。洋風工法が地方に伝わる前の擬洋風三層楼の建物で、洋風建築を目にしたことがない当時の建設業者が、絵図面などで見た洋館を在来工法で建てた、といわれている。
 79年2月からは安積郡役所として使用され、82年に郡役所が郡山町陣屋に移転した後は、県立農学校や桑野村役場などの公共施設として使用された。76年と81年には、明治天皇の東北行幸の宿泊所や昼食会場として使用されたことから、1933(昭和8)年に国の史跡の指定を受けた。
 桑野村が郡山市に合併されると管理は同市に移り、たまに宿舎として使用されるなどしながら大切に保管されていた。しかし、戦後に国の史跡指定が解除されると、住宅難の解決策として市営住宅として使用された時期もあり、作家の久米正雄も1時期住んでいたことがあった。
 市営住宅化などで荒廃したが、60年には県の重要文化財として指定され、66年の補修と修理で昔の姿を取り戻し、開拓時代の資料館としてよみがえった。97年には安積開拓120周年記念事業として大規模なリニューアルが行われ、現在の姿となった。
 

福島民友新聞社
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