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鈴木英二さん |
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◆木がわが子のように |
石川町の鈴木英二さん(96)は、長年にわたり桜の植樹、木の手入れに尽力している町の「花咲かじいさん」。今出川・北須川沿いをはじめ何百本もの桜を町内に植え続けるとともに、桜の世話も欠かさない。
6月で97歳を迎えるが、現在でもリュックサックを背負って川沿いを歩き、桜を世話する。鈴木さんは「木が育っていく様子を眺めているとまるでわが子のよう」と笑顔で川沿いの桜の木を見上げながら話す。 |
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水面を覆うように川の両岸に咲き誇る桜 |
■JR磐城石川駅から桜まつりメーン会場のあさひ公園まで徒歩約15分 |
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石川町を流れる今出川と北須川。春には、水面を覆うように川の両岸約3キロにわたり桜が咲き誇る。
両川岸の桜は、昭和20年代に町役場の有志が、現在の役場前の今出川沿いにソメイヨシノ約200本を植栽したことが始まり。その後も町や町民、行政区などの努力で桜並木は延び、町によると現在は両川沿いに約1000本の桜があるという。
種類はソメイヨシノ、エドヒガンザクラ、シダレザクラなどで、この中には県指定文化財の高田桜といった名木もある。種類は違うが、それぞれの花の魅力が相まって美しい風景をつくり上げている。
植樹や木々の保全には多くの行政区や団体、個人が貢献している。その一つの石川ライオンズクラブは、1974(昭和49)年ごろから桜を植樹しており、両川沿いをはじめ町内各地に桜を植え続けている。同クラブ以外にも還暦祝い、地域の記念行事などさまざまな節目に桜が植えられており、川岸の桜には石川町民の思いがたくさん詰まっている。
毎年4月中旬ごろには、今出川沿いのあさひ公園を中心に桜まつりが開かれ、各種団体の模擬店などが並ぶほか、歌謡ショーや桜ウオークなどがにぎやかに繰り広げられる。
夜桜を楽しんでもらおうと、開花前には県建設業協会石川支部が今出川と北須川の川岸にちょうちんを取り付けるなど、地域一丸となって川岸の桜を盛り上げている。 |
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