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菅野義衛さん |
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◆大勢の訪問PR |
比曽の水芭蕉群生地を管理するのは、土地所有者の菅野義衛さん(61)。毎年秋になると、群生地の下草を刈る。
また約5年前からは、農作業の合間をみて、種からミズバショウを育てて植栽する作業にも取り組んでいる。
「毎年50本ほど植栽して、これからも増やせるだけ増やしたい」と笑顔で話す菅野さん。「見ごろを迎えたミズバショウをぜひ見に来てほしい」と大勢の訪問を呼び掛ける。
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大自然の中にたたずみかれんな花を咲かせる比曽の水芭蕉 |
■飯舘村役場から国道399号を経て県道原町―二本松線を西へ車で約25分 |
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飯舘村の南西、のどかな田園風景が広がる比曽地区。長い冬を乗り越え、春の訪れを告げる植物が顔を出す。中でも、純白でかれんに咲き誇るミズバショウは、静かな山あいの村に絶妙にマッチ、何とも言えない清らかな気分を感じさせる。
ミズバショウは、サトイモ科に属する大型多年草。淡緑色の葉に白い大きな仏焔苞(ぶつえんほう)を持つ。仏焔苞に包まれた中には、黄緑色の花穂が真っすぐ伸びる。
比曽の水芭蕉は1972(昭和47)年、同村に残る唯一のミズバショウ自生地として村指定天然記念物に選ばれた。約1000平方メートルの湿地に500―600本が咲き誇る。最近では、同村二枚橋地区や深谷地区の「あいの沢」などでミズバショウの植栽が進み、村内各地で楽しむことができるようになった。
特徴として、ほかのミズバショウに比べ花が大きいことが挙げられる。訪れた人々は、風格あるいでたちに驚きを見せる。その容姿に魅せられた写真家は多く、県内にとどまらず、隣県や東京都などからも訪れる。
花の見ごろは4月20日ごろから約10日間。周辺にはヤマザクラやスイセンなども生育しており、運が良ければピンクと黄色、そしてミズバショウの白が織りなすかれんな色合いを楽しめる。
ミズバショウの花言葉は「美しい思い出」。比曽の雄大な自然の中にたたずむミズバショウが、忘れられない思い出を胸に刻む。 |
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