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【2008.05.01】
飯野八幡宮(いわき市)//例大祭では流鏑馬神事//
飯野光世さん
飯野光世さん
大切に守りたい
  本殿や楼門などの建造物のほか美術品や工芸品、約3000点に及ぶ古文書など数多くの文化財が信仰に支えられ、脈々と受け継がれてきた飯野八幡宮。
 管理に当たっている宮司の飯野光世さん(59)は「ここにあるものはすべて先人たちが意味を持って今の時代に残した『財産』」とした上で、「われわれには後世に伝えていく義務がある。行政や氏子の皆さんの力を得ながら大切に守り続けていきたい」と話す。
飯野八幡宮 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

厚い信仰に支えられ、800年を超す歴史を持つ飯野八幡宮 常磐道いわき中央ICから東へ車で約10分。JRいわき駅から徒歩約5分

  いわき市のJRいわき駅から北西に約400メートル進むと、朱色の大鳥居が見えてくる。荘厳な雰囲気が漂う敷地には、近世初期の壮大な社殿の本殿、楼門、若宮八幡神社、唐門など国指定の重要文化財が並ぶ。
 社伝によると、由来は1063(康平6)年、源頼義が前9年の役に出征する際に必勝祈願のため京都石清水八幡宮を勧請(かんじょう)したのが始まりとされている。南北朝の騒乱の際に社殿を焼失し、修復。流鏑馬(やぶさめ)神事などの祭礼行事が整い、庶民から厚い信仰を受け始めた。1602年には、同地を治めていた鳥居忠政が現在地に遷座したとされる。江戸幕府から神領として400石の朱印地が与えられたほか、歴代の磐城平藩主が土地を寄進した。
 毎年正月には、家内安全や無病息災、商売繁盛などの願いを込め大勢の参拝客が初詣でに訪れる。また、9月の例大祭では、鎌倉の鶴岡八幡宮の例に倣ったとされる流鏑馬神事が行われる。室町時代からの継承で、県の重要無形文化財に指定されている。古くは旧暦の8月15日に行われていたが、明治期からは新暦の9月15日に改められた。
 境内前の道路(約250メートル)で行われる神事では、直垂(ひたたれ)姿の騎士が疾走する馬にまたがり、3カ所ある2尺5寸の的を弓矢で順番に射る。騎士が馬上から見事に的を射抜くと、沿道に詰め掛けた観客から大きな歓声と拍手が沸き上がる。
 

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