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【2008.05.27】
白河提灯まつり(白河市)//全国有数、幻想的な祭礼//
和知延さん
和知延さん
◆3日間、町に活気
  鹿嶋神社は宝亀年間(770ー780年)に坂上田村麻呂が立ち寄り、鹿島の神を勧請したとされる。御祭神は武や文の神の「武甕槌命」(たけみかづちのみこと)。
 宮司の和知延(ひさし)さん(58)は「白河提灯まつりが開かれる3日間は町が一つになる。県内外からも観光客が訪れてにぎわい、うれしい限り」とした上で「ただし本来の意義は神事。神社として、神事であることを忘れないような工夫もしていきたい」と話す。
白河提灯まつり 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

幻想的な光を放ちながら市内を行列する白河提灯まつり 鹿嶋神社は東北道白河ICから東へ車で約25分、JR白河駅から同約10分

  日本三大提灯(ちょうちん)祭りの1つに数えられ、350年余りの伝統を持つとされる。白河地方の総鎮守鹿嶋神社の2年に1度の祭礼。9月の「敬老の日」直前の金曜日から日曜日の3日間にわたり開かれる。
 神輿(みこし)の町内渡御、提灯行列や屋台、山車の引き回しなど祭りの形態は、徳川4代将軍家綱の時代の1657(明暦3)年、白河藩主本多忠義が鹿嶋神社に神輿を寄進した際にできた。幕府の許可を得て厳格な武家社会の格式を導入、別名「儀式祭り」とも呼ばれるほど独特で、伝統文化として白河の地に受け継がれている。
 参加するのは氏子が住む23町内会で、現在では始まった時の倍に増えた。町内をイメージした「町印」が書かれた提灯を持ち、神輿とともに氏子区域内を行列。「皆の生活する様子を神様に見てもらう」との意味があるという。「神様を動かすのは夜」との言い伝えから、明かりとして提灯を使ったことが始まりとされる。
 見物客は県内外から訪れる。神輿を担いだまま阿武隈川を渡河する様子は壮大。提灯の光が水面に映し出され、幻想的な光景を演出する。
 祭りのない年も、観光誘客を目的に、白河商工会議所や鹿嶋神社などでつくる実行委員会が観光イベント「白河提灯まつりーいにしえの光と歴史のページェント」を企画。神事を除き、1日の日程で2006(平成18)年に初めて開いた。
 

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