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【2008.06.03】
南湖公園(白河市)//定信が造営、自然の宝庫//
中目公英さん
景観の保全大切
  南湖神社宮司の中目公英さん(48)は3代目。春と秋に開いている例大祭には、28町内の総代約60人が参列、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する。「春は桜、秋は紅葉など、四季によって姿を変える南湖の風景は感動的」と魅力を語る。
 また「南湖は時代がたつにつれて、魅力が増してきている。後世に残すには景観の保全が大切。南湖神社としては、定信公の功績を伝える活動をこれからも続けていきたい」と意欲を見せる。
南湖公園 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

国の史跡および名勝にも指定されている南湖公園 ■東北道白河ICから東へ車で15分。JR白河駅から南へ徒歩40分

  1801(享和元)年に白河藩主松平定信が造営、日本最古の公園とされている。身分を超え、庶民の憩いの場として開放した。1924(大正13)年には、南湖の自然美が評価され、国の史跡および名勝に指定された。
 「南湖」の名称の由来は、定信の居城だった小峰城の南方に位置することと、唐の詩人李白が詠んだ漢詩「南湖秋水夜無煙」にちなむ、と伝えられている。
 面積は約38ヘクタール(湖面は約17ヘクタール)で、動植物の宝庫でもある。白河市などが発行した「南湖のいきもの動物・植物編」によると、その数は350種類を超える。県内で南湖でのみ見られる貴重な植物も多い。かつては水生生物のジュンサイが豊富で、ジュンサイ採りが季節の風物詩だった。完全復元に向け、市などは水質環境の改善、外来植物の抑制などに取り組んでいる。
 公園内には南湖神社や茶会が開かれる日本庭園「翠楽苑」のほか、飲食店も数多く並ぶ。南湖神社は1922(大正11)年、定信の功績を伝えるために創建された。樹齢約200年の「楽翁桜」が神木として残っている。
 南湖の魅力を後世に残そうという活動も活発に繰り広げられている。昨年3月から「南湖祭」が始まったほか、「みなもん自然環境塾」は野鳥観察会を開いている。今年は定信公生誕250年を記念して南湖公園解説板が設置された。清掃活動の際は大勢の市民が参加する。
 

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