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金子 泰夫さん |
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◆案内人の養成も |
羽鳥湖の観光名所をPRするとともに、湖周辺の環境美化にも取り組む天栄村観光協会。同協会の全会員が参加して年に4回程度、湖畔の清掃活動を行っている。会長を務める金子泰夫さん(68)は「観光客を招き入れることもあり湖の環境には気を配っている」と話す。
同協会は4月から、観光客の案内人の養成にも力を注いでいる。金子さんは「さまざまなレジャー施設が豊かな自然と調和し共存していることが羽鳥湖の魅力」と語る。 |
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豊かな自然に囲まれた羽鳥湖。湖畔にはさまざまなレジャー施設がそろう |
■白河ICから北西へ車で約30分、須賀川ICから西へ同約1時間 |
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那須連峰を源流に県南西部を流れる鶴沼川をせき止めてつくられた人造湖。流域面積約43平方キロ、総貯水量は約2700万立方メートルで国内最大規模を誇る。2005(平成17)年にはダム水源地環境整備センターが選定する「ダム湖 百選」にも選ばれた。
豊かな自然に囲まれた湖畔にはオートキャンプ場やサイクリングロード、スキー場、ゴルフ場などのレジャー施設が整備され、4月には湖の南西に待望の浮桟橋が完成した。ボート遊覧も可能となり、季節を問わずに楽しむことのできる天栄村観光の代名詞となっている。
完成は現在から約50年前の1956年。明治期の安積疏水の成功を契機に、安積原野と同じく水源確保に苦しんでいた白河・矢吹地区に農業用水を供給するため、国直轄事業として「国営白河矢吹開拓建設事業」が策定された。戦時中に中断していた事業は戦後、農林省に継承され、同省の直轄事業として計画が再開。50年の着工から約6年の歳月をかけダム湖が完成した。
完成時から、県南地域の天栄村をはじめ須賀川、白河、鏡石、矢吹、泉崎の2市2町2村に水を供給。地域の農業、住民の飲料水として欠かせない役割を担う。
名称の由来となった「羽鳥集落」は現在、湖底に沈む。ダム着工に当たり当時、集落に暮らしていた57戸、約300人の住民が先祖伝来の土地を離れた。 |
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