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【2008.06.07】
会津本郷焼(会津美里町)//400年の伝統誇る工芸品//
宗像亮一さん
後継者育成に光
  会津美里町本郷地区の14の窯元と2事業所で会津本郷焼事業協同組合を組織、伝統の焼き物の情報を国内外に幅広く情報発信している。
 後継者の育成や材料となる粘土資源の開発が課題だが、同組合理事長の宗像亮一さん(74)は「産地が衰退している面もあったが、現在はほとんどの窯元が後継者を採用し育てている。これは明るい兆し。未来志向で、今後も産地の将来を考えて発展させていきたい」と話す。
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400年の伝統を誇る会津本郷焼。国内外で高い評価を受けている ■磐越道新鶴スマートICから南東へ車で20分。会津本郷駅から南へ徒歩20分

  1593(文禄2)年、蒲生氏郷が黒川城(現在の鶴ケ城)の改修のため、播磨国から瓦工を呼び寄せ、瓦を製造したのが起源とされる。以来、400年の伝統を誇る東北最古の工芸品として発展してきた。
 会津美里町本郷地区は陶器と磁器の産地として名高い。陶器の製造は1645(正保2)年に会津藩主保科正之が尾張国瀬戸生まれの陶工を召し抱え、製造を開始したのが始まり。その後、1800(寛政12)年に磁器の製法が開発された。
 本郷で陶石が発見されたのをきっかけに、先進窯業地の鍋島から技術が伝わり、白磁の製造も始まった。
 幕末の戊辰戦争や大正の大火など幾度かの窮地を乗り越え、伝統が受け継がれてきた。陶器と磁器が混在する各窯元は独自の製法やデザインを確立、ほかの産地とは違った個性あふれる焼き物がいまも作り続けられている。素朴な美しさや機能性にすぐれた作品も多い。
 本郷地区は会津盆地の南西部に位置し、観音山、羽黒山、岩崎山の白鳳三山を中心に自然豊かな場所として栄えている。町内の瀬戸町通りをはじめ、まちなかには会津本郷焼の窯元が点在、風情あるまちなみを形成している。毎年8月には、瀬戸町通りを舞台に「せと市」が開かれ、規格外の瀬戸物だけでなく、会津本郷焼の逸品、新商品が通常より安値で販売される。早朝から、県内外からの大勢の焼き物ファンでにぎわう。
 

福島民友新聞社
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