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【2008.06.14】
鹿角平(鮫川村)//癒やしあふれる牧草地//
湯〓良政さん
◆次世代へと残す
  鹿角平観光牧場の指定管理者の鹿角平観光センター社長湯〓良政さん(59)は、15年前に会社を設立、売店やバーベキューハウスなどの管理、運営に当たっている。
 「県内でこれだけの牧草地が広がる景観を楽しめる場所はないだろう」と話し、自然を残しながら生まれた癒やしの空間を絶賛する。村の宝として誇りを持ち、「村民にいま一度良さを再認識してもらい、行政と協力しながら次世代に残していきたい」と話す。

【注】〓は“口又”に“土”のあわせ文字
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鮫川村の観光シンボルとして標高700メートルの山間部に広がる大草原「鹿角平」 ■東北道白河ICから国道289号を南東へ下り車で約1時間20分

  標高700メートルの山間部に広がる80ヘクタールの広大な草原。視界の先に続くなだらかな斜面は北海道をイメージさせる。
 馬の放牧地だった鮫川村渡瀬字青生野の一帯を1970年代、新全国総合開発計画の一環で採草地として整備する動きが出た。棚倉、矢祭、塙の3町とともに、家畜飼育農家の大規模化を見据え飼料供給地の整備のため事務組合をつくり運営することになった。現在は村内の大規模畜産農家が維持、管理しており、農業の営みから生まれた大草原ともいえる。
 村の財産として景観、魅力を楽しんでもらいたいと鹿角平の10分の1程度の敷地に観光牧場がある。キャンプ場やバーベキュー場、コテージ、天文台が整備され、癒やしの場としてシーズン中には多くの行楽客が訪れる。360度の大パノラマが楽しめる昼間の景観もさることながら、きれいな星空が広がる所としても知られる。環境省のスターウオッチングで、星のよく見える場所として全国3番目に選ばれている。
 鹿角平の農村景観維持は、村が力を入れて取り組んでいる「豆で達者な村づくり」に結びついている。春の新緑を満喫し、夏には流れ星を楽しむなど自然に浸れる魅力を創出してくれる牧草地は、人々の癒やしの場、環境学習の場として利用が増えてきている。
 村を代表する観光シンボルは、農業が生み出した財産として今後も、畜産振興とともに景観の維持、保全が図られる。
 

福島民友新聞社
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