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【2008.07.08】
八溝山と久慈川渓谷(棚倉町、塙町、矢祭町)//清流と天然木 心癒やす//
鈴木作英さん
心洗う場所守る
  八溝山のふもとにある棚倉町の漆草、戸中、強梨、大梅地区が一体になって環境保護に取り組んでいる棚倉町観光協会八溝支部。支部長の鈴木作英さん(69)は、自然の宝庫を誇り「四季の自然が残り、心が洗われる場所。まだまだ隠れた名所がある」と魅力を語る。
 山全体が、地域の守り神として住民に慕われてきた。「孫、ひこのためにも観光客誘致と合わせて自然を守り、八溝山をもり立てていきたい」と話す。
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八溝山と久慈川渓谷
奥久慈最高峰の山で標高1022メートル。ハイキングに人気で、久慈川源流が流れる ■棚倉町大梅入り口までは東北道白河ICから棚倉町へ入り西へ車で約1時間

  茨城・栃木両県と本県東白川地方にまたがる山で、美しい自然が残る。さらに、棚倉町を起点に日立市まで続く久慈川の源流があり、自然の宝庫は登山者の心を癒やす。
 標高1022メートル。棚倉町と茨城県大子町の境界が山頂に当たる。名の由来には8つの峰があるといういわれのほか、水戸城主が名付けたとも言い伝えられている。山頂までは徒歩、車など気分に合った楽しみ方ができると観光客の人気を集めている。360度の眺望も魅力の一つ。
 棚倉、塙、矢祭各町には真名畑・鹿又林道などいくつかの登山ルートがある。林道脇の清流、コケが生えた岩肌やカタクリの群生、原生林などを眺めながら歩く道は、今も残る自然を存分に満喫できる。ヤシオツツジが群生する矢祭町の八溝山天然林では保存会が毎年、天然林の中で総会を開催している。
 北側に位置する棚倉町には太平洋の河口まで124キロに及ぶ久慈川の源流が流れている。清流に平行に続く道もあり、心和む景色を楽しむことができる。
 棚倉町大梅の登山道入り口付近には久慈川上神社があり、山頂までの道端に道祖神が点在する。旧暦5月3日には、巨大な鏡もちを山頂の八溝嶺神社まで担いで運ぶ伝統の奉納行事があった。
 江戸時代から山ろくの人々の総鎮守的存在として親しまれてきた八溝山は、水を生み出す自然が残り、四季折々の豊かな表情で県南地方の生活を守り続けている。
 

福島民友新聞社
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