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【2008.07.11】
相馬野馬追(南相馬市、相馬市、浪江町)//心躍る 勇壮な戦国絵巻//
南相馬市長渡辺一成さん
渡辺一成さん
◆世界遺産目指す
  相馬野馬追執行委員長の南相馬市長渡辺一成さん(64)は「500騎近い騎馬が甲冑に身を固めて出陣する姿はとても迫力がある」と祭りの魅力を語り、「相馬の武士道をぜひご覧いただき、侍の世界を楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。
 武家社会の歴史を今に伝える相馬野馬追は1978年、国指定重要無形民俗文化財に指定されたが「いずれは世界遺産への登録を目指し、海外にも広めていきたい」と意気込む。
相馬野馬追 《mapクリックで詳細mapが表示されます》
一番の盛り上がりを見せる神旗争奪戦。騎馬武者たちが勇壮な戦国絵巻を繰り広げる 祭場地は原ノ町駅から南東へ車で約10分、国道6号高見町交差点から同約15分

  相双地方の夏の風物詩で、1000年余りの歴史を誇る伝統行事。騎馬武者たちが勇壮な戦国絵巻を繰り広げ、観客を魅了する。国指定重要無形民俗文化財。
 相馬家の始祖平将門が、下総国小金ケ原(現千葉県流山市付近)に放した野馬を敵兵に見立てて追いかけ、捕らえた軍事訓練が始まりとされる。相馬地方には、奥州相馬初代相馬重胤が奥州行方郡(現南相馬市)に移り住み以来、代々の相馬領主が明治維新まで続けてきた。
 現在の形になったのは明治時代。野馬が農作業などに活用されるようになり、旧来の野馬追が消滅すると、相馬太田神社(同市原町区)が中心となって再興し1878(明治11)年、相馬中村(相馬市)、相馬小高(同市小高区)との3社合同で開催するようになった。
 1966(昭和41)年から、7月23ー25日の3日間にわたって開かれている。初日は出陣式で幕を開け、総大将お迎え、宵乗競馬、本祭りの2日目は約500騎の騎馬武者が雲雀ケ原祭場地までの約3キロを練り歩き、一番の盛り上がりを見せる甲冑(かっちゅう)競馬と神旗争奪戦を繰り広げる。沿道にかがり火をたいて武者の無事帰還を願う火の祭りも展開される。最終日は裸馬を追い込み、素手で捕らえる野馬懸(のまがけ)が行われる。
 近年は、アメリカやイギリス、ロシアなどへの海外遠征を行い、相馬の武士道が世界に広まっている。
 

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