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【2008.07.26】
古殿八幡神社の流鏑馬(古殿町)//人馬一体の勇壮な神事//
鎌田光衛さん
鎌田光衛さん
800年の伝統継承
  流鏑馬は古殿八幡神社例大祭の神事の一つであり、戦後から一連の祭礼は古殿八幡神社奉賛会、流鏑馬と笠懸の射手育成や調査研究などは1992(平成4)年から古殿町流鏑馬保存会が当たっている。
 奉賛会は祭礼の段取り、流鏑馬の馬の確保などさまざまな面で神事を支えている。鎌田光衛会長(79)は「800年の歴史がある伝統の流鏑馬。大変な面もあるが、しっかりと後世に引き継いでいかなければならない」と話す。
古殿八幡神社の流鏑馬(古殿町) 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

人馬一体となった勇壮なシーンが繰り広げられる古殿八幡神社の流鏑馬 常磐道湯本ICから北西へ車で約40分。古殿バス停から東へ徒歩約1分

  起源は鎌倉時代にさかのぼる。1194(建久5)年、将軍源頼朝から竹貫領主に神社の土地(社領地)を授けられた。これを記念し、領内の兵士たちが鎌倉鶴岡八幡宮で奉納されている流鏑馬(やぶさめ)と笠懸(かさがけ)を古殿八幡神社の神事として奉納したのが始まりとされている。流鏑馬・笠懸は県重要無形民俗文化財、町重要無形民俗文化財に指定されている。
 町の10行政区のうち3つの当番区が持ち回りでこの神事に当たる。馬上から矢を放つ「役者」も当番区内の住民から選ぶ。
 祭礼は10月の第2土曜、日曜日に行っている。土曜が宵祭り、日曜が本祭りとなる。
 日曜の午前零時、太鼓の合図で本祭りが始まる。体を清めるなど一連の神事の後、祭典行列が神社から約3キロ離れた竹貫上町を出発する。
 この後、同神社で笠懸が行われる。笠懸は広場を回った後、馬を駆けさせながら馬上より社務所屋根の千木(ちぎ)を目掛けて鏑矢(かぶらや)を放つ。
 この後の流鏑馬のころには見物客も一段と多くなる。
 3騎が大鳥居前に扇形に並び、役者が口にくわえた白扇を放つと同時に最初の的に向かって一気に駆け出す。素早く矢を1本取り出して弓を引き、「ヨイヤサ」の掛け声で的を射る。次々と矢を取り、2の的、3の的を狙う。
 馬場の距離は約170メートル。早い馬ならば15秒ほどで3の的まで達してしまうという。
 

福島民友新聞社
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