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【2008.07.30】
浅川の花火(浅川町)//迫力満点の「大地雷火」//
坂本寛一さん
町民ら後援会
  浅川の花火を側面から支えているのは、町民らで組織する花火後援会。ポスターの作製・掲示、当日の警備協力、子どもたちへの花火教室など活動は幅広い。
 会長の坂本寛一さん(77)は、かつては青年会の会長としても活躍、現在は中学生の花火教室の講師などを務めている。教室では浅川の花火の歴史について分かりやすく解説しており、「生徒たちには先祖を敬い、供養する花火ということを教えている」と話す。
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浅川の花火
花火大会のクライマックスを飾る「大地雷火」 花火会場は東北道白河ICから東へ車で約40分、磐城浅川駅から徒歩約10分

  長い伝統を誇り、町の青年たちが中心となり代々受け継いできた浅川の花火。浅川町が「花火の里」といわれるように、花火大会は町のシンボルになっている。
 長い歴史を誇る花火大会だが、打ち上げを開始した時期や背景については諸説ある。戦国時代の伊達藩に対する軍事的威嚇行動、浅川城落城時の戦死者弔い、1798(寛政10)年に起きた農民一揆「浅川騒動」の犠牲者供養―などが伝わっているが、町の歴史研究家らは、浅川騒動の犠牲者や当時の処刑者の霊を弔うための供養説が最も有力とみている。
 その象徴として、浅川の花火は同町の弘法山で行われる慰霊祭から始まる。「決して観光目的の花火ではない」という精神が浅川の花火の根底にある。
 花火を主催するのは浅川町の本町、荒町の両町青年会の青年たち。約1年かけて花火の準備をするほか、打ち上げも行う。青年会の会員全員が花火の打ち上げの免許を取得しており、安全に細心の注意を払いながら夜空に大輪の花を咲かせる。
 8月16日の花火当日は、町民グラウンドなどに多くの見物客が訪れる。絵文字が浮き出る「大からくり」をはじめスターマイン、尺玉などが次々と打ち上げられる。クライマックスに登場するのが浅川の花火を象徴する「大地雷火」。城山に設置された花火が爆裂、その様子はまるで火山の噴火のようで、迫力のシーンが観客を興奮させる。
 

福島民友新聞社
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