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【2007.12.11】
松川浦(相馬市)//万葉集東歌で詠まれる//
渡辺満洲さん
渡辺満洲さん
夫婦で清掃続ける
  相馬市尾浜の渡辺満洲さん(75)は、元商船員で退職後の1988(昭和63)年に妻利子さん(73)の出身地の相馬市に移住。松川浦の素晴らしい景観に感激した。以来、約20年間にわたり毎日、夫婦でボランティアで松川浦の清掃活動を行っている。
 渡辺さんは「美しい景色を見ながらの清掃活動を通して、松川浦から元気をもらっている。これからも2人で健康に注意しながら、活動を続けていきたい」と話す。
松川浦 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

万葉集にも詠まれた名勝地の松川浦 ■JR相馬駅からタクシーで約15分。車では国道6号塚ノ町交差点から約6キロ。

  古くは相馬中村藩の保養地として知られ、相馬市を流れる宇多川の河口に開けた周囲28キロ、海域面積738ヘクタールの静かな潟湖(せきこ)で、日本百景の1つにも選ばれた県立自然公園。
 万葉集の東歌に「松が浦に さわゑうら立ち まひとごと 思ほすなもろ 我がもほのすも」と詠まれたとされる名勝地で、年間約百万人の観光客らが訪れる。1995(平成7)年に完成した長さ520メートルの松川浦大橋は、松川浦観光のシンボル。
 広く全国に紹介されたのは、元禄時代までさかのぼる。文人大名の誉れの高い五代藩主昌胤が藩の連歌師猪苗代玄盛に命じて、松川浦の名勝地12カ所を選び、松川十二景と名付けて描かせた。
 また、玄盛の原画を基に当時の狩野派の絵師たちが描いて、昌胤が東山天皇に願い出、公卿(くぎょう)の詠歌を付けたのが「松川十二景和歌」で以後、全国に知れわたった。明治時代には、俳人河東碧梧桐や巌谷小波らも訪れている。
 また、豊富な魚介類をはぐくむ天然の養殖場として、多くの恩恵を相馬の人々にもたらしてきた。明治からはノリの産地として県内外にその名を知られ、最盛期には湖面に作られたのり棚の美しい幾何学模様が目を奪う。
 県内唯一のアサリの産地としても知られ、毎年3月下旬から8月末までの潮干狩りシーズンには、大勢の家族連れたちでにぎわいをみせる。
 

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