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【2007.12.13】
飯豊連峰(喜多方市、西会津町)//雄大「東北のアルプス」//
小荒井実さん
小荒井実さん
◆保護保全取り組む
  県環境アドバイザーで喜多方市文化財保護審議会委員の小荒井実さん(72)は、24歳の時から飯豊連峰を研究し多数の論文を発表。保全、保護活動を続け、講演会などで飯豊の素晴らしさを伝える。本年度は「飯豊の山の案内人養成塾」塾長として活躍する。
 「飯豊山は世界一雪が多く、世界一風が強く、多様な種類の高山植物が植生する貴重な場所。世界自然遺産登録を目指し、地元から魅力を広めていきたい」と話す。
飯豊連峰 《mapクリックで詳細mapが表示されます》

「東北のアルプス」とも呼ばれる飯豊連峰 飯豊山頂まで御沢キャンプ場から約9時間、弥平四郎から約7時間30分

  「日本百名山」の1つに数えられる飯豊山(2,105メートル)を主峰に御西岳、大日岳など2000メートル級の山々が連なる飯豊連峰は本県と山形、新潟の3県にまたがり「東北のアルプス」とも呼ばれる。
 世界自然遺産候補地の検討会で話題に上るほど豊かな自然が残り、亜高山帯に針葉樹林がほとんどないことが最大の特徴。貴重なブナ林が多く、稲作や生活用水の貴重な水源として喜多方地方を潤している。
 山頂にたどり着くまで、深い森の中や急な岩場の道などを何時間もかけて登らなければならず、体力的にもつらく険しい山。しかし森を抜けると、夏場はイイデリンドウなど200種類以上の貴重な高山植物が咲き誇り、残雪とともに美しく雄大な自然を満喫できる。
 古くから信仰の山として親しまれ、五穀豊穣(ほうじょう)を願う人や、一人前の大人になる通過儀礼として13歳の男子が白装束姿で登った。登山道には飯豊山神社、女人禁制の決まりを破って登り石になったと伝わるオンバ様の石像、一王子から五王子と呼ばれる5つの社など、信仰にかかわる場所、地名がある。
 ふもとの喜多方市山都町一ノ木地区の飯豊山神社には、歴代会津藩主が飯豊山を保護した証拠となる寄進状や県重文の本地仏五大虚空菩薩座像が残る。江戸時代、一ノ木地区は宿場町として栄えた。同地区に住む同市文化財保護審議会委員の田中忠韶さん(73)は「自然と歴史、両方の魅力を持つ山」と語る。
 

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