|
阿部多一総代長 |
|
◆全国に再アピール |
相馬中村神社の阿部多一総代長(75)は4年後の2011(平成23)年には中村城が築城400年を迎えることから「再び全国に相馬中村神社の名をアピールする絶好の機会」と位置付け、盛大にするため来年から本格的に準備を進めたいとしている。
阿部総代長は「この神社は相馬市の貴重な財産。市民一人一人が氏子であるといった意識を広く呼び掛け、今後さらに神社を盛り上げ充実させていきたい」と話す。 |
|
|
《mapクリックで詳細mapが表示されます》
|
相馬家代々の氏神として崇敬されてきた相馬中村神社 |
■JR相馬駅から南西に1・7キロで、徒歩20分。相馬市役所から徒歩5分 |
|
|
相馬中村藩13代260年間にわたり、六万石の居城として明治維新まで続いた中村城(馬陵城)跡。浜通りを代表する桜の名所として知られる城下町相馬市のシンボル馬陵公園内西側の小高い丘に位置し、相馬家代々の氏神として崇敬されてきた。境内では毎年、一千有余年の伝統を誇る国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」で総大将の出陣式が勇壮に行われる。
県教委や相馬市教委の資料によると、相馬中村神社は、南相馬市の相馬太田神社、相馬小高神社との相馬三妙見社の1つで、天之御中主神を祭神とする。1611(慶長16)年に藩主相馬利胤が中村城を築城した時に鎮守妙見宮を城内にまつったのが始まりとされ、現在の社殿は1643(寛永20)年に造られた。
その後、約20年ごとに9回の修理を経て、廃仏棄釈で1930年に妙見宮を中村神社と改称、さらに53年に相馬中村神社と改めた。また89年から4年間かけて大修理が行われ、屋根も創建当時のこけらぶきに改修された。
社殿は本殿・幣殿・拝殿からなる権現造りの複合社殿で、本殿はかつて透漆塗りが施されていた。本殿内にある宮殿の塗装は金箔(きんぱく)を張り、朱漆塗りとして随所に北辰妙見菩薩の九曜星を飾る。
全体的に建物は質素だが、要所には漆塗りや彩色、飾り金具が施されるなど寛永建立の正統的なもので、相馬地方を代表する建造物として83年、国の重要文化財に指定された。 |
|