「県民の歌」で楽しく運動 健康フォーラム、福島県が動画発表

 
「県民の歌」に合わせて運動する(手前左から)箭内さんとぺんぎんナッツの2人

 県民の健康意識を高める「いきいき健康づくりフォーラム」が4日、郡山市で開かれ、スマートフォン向け「ふくしま健民アプリ」で閲覧できる「県民の歌」をテーマとした運動動画が発表された。親しみある曲に合わせ、アプリで気軽に運動してもらおうと開発され、県は悪化が続く県民の健康指標の改善につなげる。

 動画は約3分間で県理学療法士会が監修。幅広い年代が運動できるよう、ゆったりとしたリズムの全身運動を取り入れた。県が近くアプリで配信する。フォーラムでは「ふくしま健民プロジェクト大使」を務めるタレントの箭内夢菜さんらが参加者と動画で運動。箭内さんは「みんなで踊れそうな楽しい振り付け」と話した。

 アプリは働き世代の運動不足解消を目的に2016(平成28)年6月から運用が始まり、ダウンロード数は約1万9000件。「ふくしま健民アプリ」のホームページからダウンロードでき、運動動画は県民の歌以外の曲もある。フォーラムは県と福島医大健康増進センターが開いた。

 食、運動で『メタボ』改善 続けるこつは「気軽に」

 県と福島医大健康増進センターが4日に郡山市で開いた「いきいき健康づくりフォーラム」では、県内の大学や県医師会、協力企業などが特設ブースを設けて食生活の改善や運動の重要性を周知し「気軽に楽しく健康づくりを」と呼び掛けた。

 県民の健康指標は急性心筋梗塞の死亡率が男女とも全国ワースト1位、メタボリック症候群の割合が全国ワースト3位となるなど悪化が目立つ。改善には県民一人一人の健康意識を高める必要があり、フォーラムをきっかけに身近な健康づくりを始めてもらおうと企画した。

 福島医大常任顧問の菊地臣一氏が「健康はからだを動かすことに尽きる」、健康増進センター長の大平哲也氏が「食事・運動・笑い―こころとからだの健康づくり」と題し、医学的立場から健康づくりの重要性を説明。福島医大の医師らによる健康連続講座では、本県で課題となっている小児肥満の実情やメタボ改善に向けた研究事例が報告された。

 会場内には脳年齢などを測定するコーナーや減塩と野菜摂取の増加を呼び掛ける多数の特設ブースが設けられた。お笑いコンビ「ぺんぎんナッツ」、「ふくしま健民プロジェクト大使」を務めるタレントの箭内夢菜さんがフォーラムを盛り上げ「一緒に健康になりましょう」と発信した。