いわき市『健康元年』...診療データで健康促進 課題見つけ提案

 

 いわき市は今年から、市民の健康データの収集、分析などを通し、健康づくりに向けた環境整備を強化する。清水敏男市長が7日、新春会見で市政の重点項目として説明した。

 市は今年を「健康元年」とし、生活習慣病やメタボリック症候群の改善、健康指数の向上に向け、全市的な取り組みを目指す。市はこれまで、市民に健診や健康教室の参加を呼び掛けてきたが、個人や地域などにとって、有効かどうかが不透明だったという。市は今後、国民健康保険の診療データを基に、地域や個人の健康に関する課題を見つけ、提案することで市民の自発的な健康づくりを促したい考え。市の担当者は「地域、企業を巻き込んだ体制構築を目指したい」としている。

 また、健康増進に積極的に取り組む企業や地域のモデル的な支援も実施する。さらに、飲食店などに受動喫煙防止に向けた啓発、食育の推進なども図る方針。

 そのほか、今年のラグビーワールドカップ、来年開催の東京五輪・パラリンピックなど、国際的なスポーツ大会を有形、無形の価値創出の機会とすることや、将来を見据えた次世代エネルギー社会の構築などを重点項目に据えた。