減塩セミナーなど新規5件 福島県サポート事業、健康枠に23件

 

 県は20日、地域創生総合支援事業(サポート事業)の本年度1次決定事業に199件を採択した。2017(平成29)年度に創設した県民の健康指標の改善を図る「健康枠」には23件を採択。このうち新規事業は5件で、減塩セミナーや高齢者の体力改善を図る「筋肉づくり講座」などを新たに盛り込んだ。

 新規事業5件のうち、減塩セミナーは国見町が取り組む。料理教室や尿中塩分測定・塩分摂取量アンケートも実施し、減塩習慣を定着化。運動指導や保健指導で継続的な運動も支援する。

 矢祭町は、トレーニング機器を使って体力低下の予防を図る「筋肉づくり講座」を開催。西会津町は脳血管疾患などの死亡率が高いことを踏まえて、専門知識を有した人材の育成に向け、専門家による指導で保健師や栄養士の資質向上を図る。

 また田村市は首都圏からスポーツ合宿を誘致し、選手と市民が交流することで健康と交流人口の拡大につなげる。健康意識の普及に向けては「あいづ健康チャレンジ事業実行委員会」が「健康づくりチャレンジデー」を新設する。

 健康枠23件の総事業費は約7500万円で補助額は約5100万円。

 1次採択「199件」

 1次事業に採択された199件のうち、NPO法人ふくしま再生の会は、飯舘村内にアーティストが滞在し、住民と交流しながら芸術作品を制作する事業を展開する。

 アートによる地域文化財の再活用と地域活性化がテーマ。村外からの旅行客を呼び込むため、宿泊・運輸体制、食事、土産物、観光スポット開発にも取り組む。

 いわき市内では「フラダンスの聖地化」に向け、全国から観光客の集まるフライベントを開催する。

 2020年東京五輪に向けた事業では、磐梯熱海オリンピア実行委員会がスポーツを核とした誘客を展開。スポーツ親子体験や指導者育成を計画している。

 199件の内訳は、一般枠115件(新規48件)、過疎・中山間地域集落等活性化枠15件(同7件)、地域資源事業化枠1件、地域創生・市町村枠45件(同15件)、健康枠23件(同5件)。