健康寿命「お達者度」全国平均下回る 福島県民の指標改善課題

 

 福島県は、65歳を過ぎて要介護度2以上にならず、健康に過ごせる期間を算出した健康寿命の指標「お達者度」を59市町村別に公表している。これまで公表した2016年、13年分とも全国平均を下回り、県民の健康指標の改善が課題となっている。

 ◆男性・三春、女性・鏡石が最長

 お達者度の公表は地域別の健康課題の「見える化」が目的。調査やデータの分析を担っている福島医大健康増進センターは、健康に関する基礎的な資料としての活用を呼び掛けている。

 お達者度(16年分)の県平均は男性17.14年、女性2031年で、13年分から男性は030年、女性は005年の延びにとどまった。全国平均との比較で、県平均は男性078年、女性063年下回った。

 人口一定規模(1万2千人)以上の27市町村でお達者度が最も長いのは、男性が三春町の1857年、女性は鏡石町の2149年。三春町は13年分に続き男性で最長だった。一方、最も短かったのは、男性がいわき市の1620年、女性は西郷村の1916年だった。

 お達者度の延び幅の最大は、男性が桑折町の136年、女性は白河市の081年。減少幅の最大は、男性が猪苗代町の056年、女性は石川町の082年だった。

 同センターは住民基本台帳人口を使用し、死亡数や要介護認定者数などを踏まえ、お達者度を算定した。人口1万2千人未満の32町村については「わずかな死亡数の違いで数値が大きく変動する」との理由で比較対象とせず、参考値として公表している。

 ◆59市町村データベース化へ

 2016年分と13年分の「お達者度」を公表した県や福島医大健康増進センターだが、お達者度が延伸、または短くなった市町村ごとの詳しい分析はできていない。現在、「本県版健康データベース」を構築中で、お達者度と関連付けることで地域別の健康課題を浮き彫りにしたい考えだ。

 本県版健康データベースには、全59市町村と全国健康保険協会(協会けんぽ)から医療・介護データの提供を受け、間もなく本格的に稼働する予定だ。お達者度の科学的な裏付けとなる数字としても期待される。

 県や同センターは「経年的な変化を見てほしい」としてお達者度の市町村別順位を付けておらず、順位付けて公表している静岡県とは異なる。ただ、県内の市町村ではお達者度の公表を契機に健康施策に取り組む自治体も多いようだ。こうした自治体の健康機運の高まりを後押しするべく、県は民間企業と協働した健康プログラム事業を展開している。「花王」や「カゴメ」など大手企業がそれぞれの企業の特性を生かした健康づくりを提案し、自治体とともに住民の健康増進を図る取り組みで、複数の自治体が参画している。

 健康をテーマとした県民運動(16~20年度)は折り返しを過ぎており、59市町村別のお達者度を生かした健康対策の重要性が高まっている。