「メタボ」危険!...浜通りが高く 低い受診率、生活習慣も変化

 

 県は22日、2016(平成28)年度の特定健診の地域別受診率や受診結果の分析を公表した。特定健診の受診率は男女とも県南で高く、いわき、相双で低かった。受診率が低い地域ほどメタボリックシンドロームのリスクは高い傾向にあり、震災と原発事故後の生活習慣の変化が健康に与える影響が改めて浮き彫りとなった。16年度の特定健診は対象者約57万7800人のうち、48.2%に当たる約27万8800人が受診。メタボのリスクに関連する質問票の回答状況などを県内六つの2次医療圏別に比較した。受診率は、最も高かったのは男女ともに県南で、男性57.4%、女性56.3%。最も低かったのは、いわきの男性37.0%、女性33.7%。相双が男性42.0%、女性48.4%と続いた。

 質問票の回答では、医療圏別に県全体と比較してリスクが高いか低いかを調査した。メタボの該当者や高血圧の人の割合など、総合的に男女とも浜通りでリスクが高い傾向が見られた。

 一方、本県の16年度のメタボの該当者割合は全国平均より2.5ポイント高い17.30%で全国ワースト3位となるなど、県平均自体が全国平均より高い傾向にある。県の担当者は「県内比較では低リスクだからといって、安心はできない」(健康づくり推進課)と危機感を強める。

 生活習慣では、県北、会津・南会津で運動不足の該当率が高く、いわきは「夕食後の間食が週3回以上あり」の該当率が高かった。喫煙割合は会津・南会津で高く、「睡眠による休養が十分とれていない」の該当率は県北と相双が高かった。

 県健康づくり推進課は「今後も福島医大と連携して長期的にデータを分析し、市町村が抱える健康課題の解決を支援していく」としている。