男性ワースト3位、女性ワースト2位...2020年福島県平均寿命

 

 2020年の本県の平均寿命は、男性が80.60歳で47都道府県のうちワースト3位(45位)、女性が86.81歳でワースト2位(46位)だったことが23日、分かった。前回(15年)調査と比べて本県の平均寿命の延びは、男性が0.48歳の上昇にとどまり、全国ワースト2位(46位)となった。前回調査で全国ワースト2位だった女性は0.41歳上昇してワースト8位(40位)に改善したものの、男女ともに全国との差が目立った。

 厚生労働省が同日、20年の都道府県別生命表を発表した。本県の平均寿命の推移は【グラフ】の通り。平均寿命の順位は男性が四つ下落、女性も三つ落とし、1965(昭和40)年の調査以来、最も低くなった。

 厚労省がまとめた20年の人口動態統計(概数)によると、本県の死因別死亡率(人口10万人当たりの死亡数)は、がんや心筋梗塞などに加え、脳血管疾患の死亡率が全国ワースト6位と高かった。

 厚労省の担当者は都道府県で差がある理由を「生活習慣や食生活の違いが考えられる」と説明した。このため県は、県民が生活習慣を見直すよう、減塩を中心とした食生活の改善や運動不足の解消、受動喫煙防止を進める健康づくり運動に力を入れている。前回の15年に比べ、男女とも全都道府県で平均寿命が延びており、本県では県民を挙げた健康づくりの取り組みの強化が一層求められそうだ。

 都道府県別生命表は出生や死亡の統計データを基に5年ごとに作成され、今回が12回目。都道府県別平均寿命の1位は男性が滋賀の82.73歳、女性は岡山の88.29歳となった。最下位は男女とも青森(男性79.27歳、女性86.33歳)だった。

 男性は滋賀が2回連続の1位で、2位以下は長野(82.68歳)、奈良(82.40歳)、京都(82.24歳)、神奈川(82.04歳)の順だった。女性は前回2位だった岡山がトップとなり、滋賀(88.26歳)、京都(88.25歳)、長野(88.23歳)、熊本(88.22歳)と続いた。

 1位と最下位の差は男性3.46歳、女性1.96歳。青森は男性が75年から10回連続、女性は00年から5回連続の最下位となった。

 前回調査からの延び幅が大きかったのは、男性が鳥取1.17歳、富山1.13歳、和歌山1.09歳など。女性は京都0.89歳、和歌山0.88歳、兵庫0.84歳などだった。