フッ素塗布
1歳半〜14歳より効果的
ブ今日はフッ素塗布について話したいと思います。
フッ素は漠然と虫歯を防ぐ薬と思っておられる方が多いと思いますが、決して万能薬ではありません。フッ素を塗布することにより、もう虫歯にはならないから、少しぐらい歯ブラシを怠っても大丈夫と考えている方がいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。
まず、フッ素の適応年齢と予防のメカニズムについて話したいと思います。フッ素は乳歯や生えたての永久歯に有効な薬です。年齢でいえば、乳歯の奥歯が生え始める1歳半から永久歯が生えて安定するまでの14歳ぐらいまでが適応と考えてよいでしょう。
次に予防のメカニズムについてですが、虫歯は虫歯菌が出す酸により歯が溶けることから始まります。フッ素は歯の表面を酸に溶けやすいハイドロキシアパタイトから、溶けにくいフルオロアパタイトに構造を変化させます。これにより虫歯菌が酸を出しても歯を溶けにくくすることが可能になります。
しかし、この表面構造も時間とともに元のハイドロキシアパタイトに戻っていきます。そのため約半年ごとの再塗布が必要となります。日々の歯ブラシを習慣とし、さらにフッ素を塗布することで、文字通り永久歯で永久に食事できることは人生の宝といえるでしょう。
(県歯科医師会)