ストレスと顎関節症

 

 筋肉の疲労や緊張が原因

 顎(がく)関節症の原因にストレスがあります。ストレスと顎関節症は非常に関わりが深く、顎関節症の患者さんの多くが精神的ストレスを抱えています。顎関節症の原因とされている「歯ぎしり」「食いしばり」なども、精神的ストレスからきているものが多いとされています。

 この「歯ぎしり」「食いしばり」は精神的ストレスを受けることにより、無意識に脳がストレスを発散させる行動ともいわれています。そのために精神ストレスの過多は、かみしめる筋肉の疲労や緊張をもたらし、かみ合わせのバランスが悪くなり顎関節症の原因をつくり出します。また自律神経の乱れや情緒不安定の症状の患者さんにも顎関節症は多くみられます。

 顎関節症患者の性格的な特徴としては、神経質、几帳面(きちょうめん)、完璧主義、せっかちという傾向があり、そうでない患者さんに比べて不安、恐怖、緊張などの多くのストレスを抱えてしまい、慢性的心身疲労を重ねてしまうようです。また患者さんの多くに不安感、抑うつ感があり、いろいろな体の症状をもたらします。

 最近では精神安定剤(マイナートランキライザー)などで顎関節症が改善する報告も多くありますので、このような症状の顎関節症でお悩みの患者さんはご相談ください。(県歯科医師会)