「歯応え・かみ応え」 食べ方や食品選びが大切
忙しい現代人、朝の食事をゆっくり取れない、牛乳でパンをあまりかまずに胃に流し込んでしまうなどという方もいらっしゃるかもしれません。
体の健康を考えると、食べ方、かみ方、食品選びは、とても大切です。
人間の歯の種類の割合は、前歯(切歯)、犬歯、奥歯(臼歯)の順に2対1対5の割合で存在します。それぞれに、のみ込みやすく切る、かみ切る、すりつぶすなどの役割があり、人間の顎の関節の形態と動き方によく適合しています。
食材の形や大きさ、硬さに合わせて、それぞれの歯の働きを上手に使い、のみ込むまでの準備をします。
また、この割合は必要な食物摂取量の比率ともいわれており、野菜や果物、肉や魚、穀物や豆類のそれぞれの分量を、歯の種類の割合を目安に考えることができます。
バランスの取れた食事は熱やエネルギー、酵素を効率的につくり、胃腸を調整します。
歯の機能を最大限に活用することで、かむ回数が多く、時間も長くなり、味覚、触覚、嗅覚が刺激される回数が増えていきます。
こうして満腹感や幸福感を感じるとともに、食品本来のうま味と栄養が引き出されます。
ゆったりした環境で、歯応え、かみ応えのある食物を取り込みながら、肥満なども予防し、健康的な食事を楽しみましょう。(県歯科医師会)