「口腔内を守る」 痛くなる前、受診し予防
よく歯科受診を嫌がる理由として「痛いから」や「怖いから」などを耳にします。
なぜそのようになるのでしょう。答えは簡単で、症状が重症化してから受診するからです。それならば「痛くない」ように、「怖くない」ように、患者さん自身が口腔(こうくう)内の状態を健康そのもの、もしくは軽度な症状のときに受診すれば良いのではないでしょうか。言い換えると、予防で歯科受診をすれば良いのです。
筆者のクリニックは、小児患者が多いのですが、診療終了後は定期診査を必ず勧めています。
それは予防につながりますし、予防で来院してくれている子どもたちは嫌がることが全くなく、それどころか喜んで来てくれます。一度もむし歯や歯肉炎などになったことがない子どもは、さらに遊び感覚で来院してくれます。成人の患者さんも同じで、定期診査で来てくださる患者さんは「気持ちいいね」と笑顔で帰っていただけます。
歯科は痛くなってからも、もちろん痛みをとるように治療しています。しかし痛みが強くなりすぎると麻酔が効きにくいこともあります。それで怖くなってしまう患者さんもいますし、残してあげたい歯も抜くしか方法がない、なんてこともあり得ます。
そうならないようにするためにも予防で歯科を受診し、健康な口腔内を維持することはすごくいいことですよ。
(県歯科医師会)